気候変動による海面上昇のリスク、ロシア極東にも

気候変動による沿岸地域での洪水のリスクは過去20年で1.5倍に高まっている。国際的な研究グループが学術雑誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表した研究結果によれば、危険の原因となっているのは、主に海面上昇と高潮だという。
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科学・研究・技術のアグリゲーターPhys.org.に掲載されたプレスリリースでは、極東を含め、沿岸部での海面上昇は、今後、数十倍に増大するとの研究結果が発表されている。


人類への主な脅威が明らかに
過去の事例から未来のリスクを評価する

この研究では、2006年から2011年の期間に、異なる場所から撮影された2つの衛星画像を比較し得られたALOS全球高精度デジタル3D地図の数値地表モデルが使用された。

また研究者らは、海岸の傾斜角度、最大標高値という、沿岸の地形に関する2つの主要な数値を特定するため、追加的なデータベースも用いたとのこと。

さらに、さまざまな地球の気象情報モニタリングサービスが公開している、沿岸に近い海面での異常、波の高さ、気圧などに関するデータも使用した。これらの数値から、1993年から2015年にかけて、世界の沿岸線全体で、高潮が沿岸部を超えた回数がどれくらい増加したのかを評価し、今後の状況を予測した。


21世紀に見られる加速

調査の結果、海面上昇の可能性がもっとも高いのは、メキシコ湾、南地中海、西アフリカ、マダガスカル、バルト海であることが分かった。過去20年で、海面上昇のリスクは50%上昇した。また今後の状況について言えば、人間活動に伴う大量の温室効果ガスの排出によって引き起こされた地球温暖化が最悪のシナリオで進展すれば、海面上昇が起こる時間数は、21世紀を通じて50倍に増加する。

海面上昇の時間数は、幾何級数的に増加する。つまり、時間数の増加は、海面上昇の平均速度よりも早くなるのである。研究者らによれば、地球の気候変動がどれほど深刻なものになるかどうかにかかわらず、2050年には、こうした傾向がはっきりと分かるようになるという。また21世紀の終わりに、さらに加速されるかどうかは、温室効果ガスの排出量、そして海面の上昇度合いが今後どうなるかにかかっているとのこと。

地球温暖化は、2005年に発生したハリケーン・カトリーナや、2010年に欧州を襲った暴風シンシア、2013年の台風30号(ハイエン)など、こうした災害をより頻繁に、より強力なものにしている。研究グループは、もっとも深刻な被害がもたらされる地域として、熱帯地域、米国北西部、スカンディナヴィア、ロシアの極東を挙げている。

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