エバー・ギブン スエズ運河の停泊場所を離れる

3月にエジプトのスエズ運河で座礁し、ほぼ1月間にわたって通行を遮断していた大コンテナ船エバー・ギブン号は7日、3か月以上の拘束を経て、避難場所を離れた。リアノーボスチ通信の記者が報じた。
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エバー・ギブンは7日11時30分(日本時間18時30分)、最終目的地のオランダのロッテルダム港に向かうため、一時的に避難していたファイエド市近郊のグレート・ビター湖を離れる作業を開始した。作業は2隻のタグノートと最も腕がいい水先案内人2人の先達で行われている。

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エジプト、イスマイリア市の経済問題裁判所は6日、エバー・ギブンの所有者とスエズ運河庁の間に賠償など、紛争解決の合意が成立したことを受け、拘束を解く判決を下した。

先にスエズ運河庁のオサマ・ラビア長官は、エバー・ギブン号の事故に関する調査では船長に責任があることが証明されたとし、船舶の所有会社はコンテナの荷降ろしを要求する権利を有していると述べていた。

スエズ運河庁は当初、離礁作業などの費用や運河の評判失墜などの被害に対して9億1600万ドル(約1000億円)の損害賠償を求めていたが、その後、5億5000万ドル(約600億円)に減額した。

エバーグリーンは全長400メートル。パナマの国旗を掲げて中国から出航し、ロッテルダムへ向かう最中の3月23日、スエズ運河の151キロメートル地点で浅瀬で座礁し、6日間にわたって運河をふさいで、全航行を止めた。コンテナー船は幾度かの試みの後、15隻を超えるタグボートの牽引のおかげで、ようやく3月29日に浅瀬から引きあげられ、運河の運航が再開されている。

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