世界初、麻痺した人の考えを読み取るデバイス 米カリフォルニア大学

米サンフランシスコにあるカリフォルニア大学が、世界で初めて、神経麻痺によって発話機能を失った人の脳波を読み取ることのできる神経機能代替の開発に成功した。開発されたデバイスは発話者の考えを文章化することができる。サイエンス・アラートが報じている。
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研究者らが実験対象に選んだのは、ほぼ完全に麻痺した36歳の男性。コードネーム「BRAVO1」と呼ばれるこの男性は20歳の時に脳卒中に罹り、その後、認知機能は変化しなかったにもかかわらず、明確な発話ができない「構音障害」に悩まされるようになった。男性は頭や手足を正常に動かすことができないため、野球帽に装着されたレーザーポインターを頼りにコミュニケーションをとっていた。

新しいデバイスを使った実験では、1分間に最大18単語を平均精度率75%でデコード(復号)することに成功。

実験中、被験者は「元気ですか」「水が欲しいですか」などの問いに「元気ですよ」「いいえ、のどは渇いていません」と答えることができた。

専門家らによれば、話すことができない麻痺者の脳活動に基づいて、完全な単語を直接解読に成功した例はこれが世界でも初めて。

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