次の段階は、小惑星が地球と衝突する前にたどった経路を特定することだった。これら「黒い」小惑星の生まれ故郷は、火星と木星の間の太陽系小惑星帯の遠方であることが明らかになった。まさにそこから、地球に「招かれざる客」が飛来したのだった。
研究チームはコンピュータシミュレーションを用い、チクシュループのような巨大な小惑星が地球を訪れるのは2500万年に1回であることを解明した。つまり頻度はこれまで考えられていた10倍であり、次の巨大宇宙体が小惑星帯から地球にやってくる確率は60%になる。というのも、地球から遠く離れた小惑星は定期的にあるポイントを通り、そこから別の惑星の重力により新たな軌道に押し出される可能性があるからだ。そして小惑星の新軌道は地球にとって潜在的に危険な可能性もある。
チクシュループ・クレーターは半径180キロメートル、深さ17-20キロメートル。メキシコ・ユカタン半島に位置し、地球最大クレーターのひとつ。
関連ニュース