マイクロプラスチックは、繊維状の微小プラスチックで、衣服や化粧品、洗剤などに含まれている。長さが1ミリ以下であるマイクロプラスチックは、その小ささゆえに、従来のろ過方法ではほとんどろ過できない。マイクロチップが体内に入ると(ペットボトルを飲んでいる時でも入る可能性がある)、深刻な病気の発症につながる。
そこでフェレイラさんは、大学で植物油に酸化鉄の粉末を混ぜ、磁性流体を作った。そこにマイクロチップを含んだ水を加えると、磁性流体にマイクロチップが付着し始め、フェレイラさんはそこから水だけを分離することに成功した。
2021年、フェレイラさんは米国のストレス・エンジニアリング社と共同で、この発明をさらに改良し、下水処理施設でこの技術を応用するための装置の設計を開始した。この技術は「非常に早く、安く、低エネルギー」であり、既存の施設に簡単に組み込むことができるという。
プラスチックごみの年間発生量は3億トンにも上り、それらは排水や埋立地に廃棄されている。その大半は分解せず、そのままの形で数十年、数百年存在し続けるという。
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