アフガニスタンの首都カブールから北東にあるパンジシール渓谷ではイスラム主義組織「タリバン」に抵抗する武装組織が国際社会からの協力を要請している。
米軍はこうした勢力に支援を行う用意はあるかとの質問に対し、カービー報道官は「アフガニスタンにおける米軍の軍事的ミッションは完了している」と回答し、支援を行わない姿勢を示した。
報道官によると、アフガニスタン駐留20年の経験を活かし、「我々の利益や領土に脅威が発生し、それに対応する必要が生じる場合は、地平線の向こうから対テロ空爆を実施する力がある」と説明した。
そのうえで、「可能な限り精密に行動する用意があるものの、これはアフガニスタンで長期的なミッションを実施するというものではない」と指摘し、対タリバン勢力への支援には踏み切らない姿勢を示した。
タリバンは8月22日、パンジシール州で抵抗を続ける勢力に降伏の用意として4時間を提供した。抵抗を続ける勢力の指導者、アフマド・マスード氏は20年前に過激派組織「アルカイダ」の戦闘員らによって殺害されたアフマド・シャハ・マスード氏(反タリバン勢力「北部同盟」の指導者)の息子として広く知られている。
マスード氏によると、タリバンの指導者らはパンジシール州の抵抗勢力との交渉を拒否しているという。
一部の欧米メディアによると、マスード氏の元にはタジキスタン人の武装組織に加え、アフガニスタン全土からも反タリバンの軍人らが集結しているという。その中には特殊部隊の隊員等も含まれているとのこと。
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