研究者らは、英国の43歳から74歳の成人8万8000人超のデータを分析した。1週間にわたり実験参加者らにアクティビティ・トラッカーを携帯させ、彼らの睡眠開始および起床時間の測定とライフスタイルの記録が行われた。収集されたデータはその後5年間、実験参加者の医療用カルテの記録と比較が行われた。報道によれば、研究者らは、心疾患や心臓発作、脳卒中、心不全といったあらゆるケースを確認した。
研究結果からは、心臓に関わる問題は、毎日22時から22時59分の間に就寝する人では、発生する確率が低いことが示された。夜中に眠りにつく人では、心疾患を発症する確率が25%高くなった。22時までに眠る人では心血管系の疾患リスクが24%高くなり、23時から深夜に眠る人ではこの割合が12%超となった。英国の研究者らが実施した研究結果にもとづけば、22時から23時の「ゴールデンタイム」に就寝することで、心疾患の発症リスクが著しく低下する。
研究者らは、「人間には概日リズムと呼ばれる24時間の体内時計があり、このリズムが肉体的および精神的機能の調整をサポートする。早すぎるまたは遅い時間の就寝は体内時計を乱し、健全な心血管システムに悪影響をもたらす」と結論付けた。
通信社「スプートニク」は以前、米国の研究者らが明らかにした睡眠の質を向上させ、健康にとってもっとも有益な睡眠を得るための5つの方法を紹介している。
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