GP第6戦のロシア大会が終了し、ファイナルリストが決定した。日本からはシングルの鍵山優真(18)、宇野 昌磨(23)、坂本花織(21)、ペアの三浦璃来(19)/木原龍一(29)の5名が大阪でメダルを目指して戦う。羽生結弦(26)と紀平梨花(19)は、怪我のために予選は通過できなかった。
日本のフィギュアの強みは整ったシステムにあり
オリンピックの男子シングル・スケートの勝率が予測不可能というのは、もうずいぶん前からのことです。世界選手権やオリンピックの男子シングルで最後のウォーミングアップに選手らが出てくると、空中に漂う緊張感はもう、相当なもので、金属のものに触れたら感電して死んでしまうかも!というくらいでした。いつもそうだったんです。この状況はここ数年、女子シングルにも広がりましたが、男子シングルは、常にそうでした
ヴェデニン氏によれば、今シーズンの日本代表のパワーアップは格別驚くべきことではない。
日本人は、佐藤信夫(79)の時代から世界のフィギュア界のエリートとして活躍してきました。佐藤氏は現在、優れたコーチですが、当時は優れた選手でした。その頃から日本人は他を抜きんでて、注目を集めていましたが、今ではもう日本人のいない世界のフィギュアは考えられません。現段階の日本チームは、五輪の団体競技では100%メダルを狙える存在になっています。今シーズン、日本が組んだペアは奇跡を起こしています。この2人は鍵山のように前触れもなく出現しました。それとアイスダンスでも強い2組が現れています。どちらも甲乙つけがたい
ヴェデニンは日本人選手らの優れた特徴のひとつとして、学校やシステムがしっかりしていることを指摘している。
佐藤や五十嵐は、初めて米国人と対等に渡り合った選手です。米国は常に世界のフィギュアのメッカでしたが、それも無理はありません。米国人らが国際大会に出場し始めた1940年代は、ヨーロッパは戦後の廃墟の中ですよ。その米国人に、個人ではなく組織的に彼らに対抗したのが、戦後、最も荒廃した国からやってきた日本人とロシア人だった。そしてその戦いは未だに続いているんです