ヌーランド国務次官が連邦議会に提出した文書によると、ロシア軍は命令があった際にウクライナに対し決定的な行動を取る上で必要なポテンシャルの強化を続けており、政府は2022年前半に侵攻が始まる可能性があると見ている。ヌーランド国務次官は、ロシア側がウラル山脈以西に展開する全地上部隊をウクライナとの国境付近に結集させる可能性があると指摘している。
米国はロシアがウクライナに侵攻した場合に備え、世界経済システムからロシアを完全に遮断し、ロシアのビジネス、及び国民に大きく影響力を行使する策を同盟国と検討している。国務次官は、仮にロシアがウクライナ侵攻した場合、「ロシアは前例のない制裁に段階的に直面することになる」と牽制した。
なお、ホワイトハウスは現時点においてロシアがウクライナ侵攻に関して最終的な決定は下していないと判断している。ジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)はブリーフィングで、「我々はプーチン大統領が決定を下したとはみなしていない」と発言した。また、米国政府はウクライナから米国市民を退避させる必要性についても現時点では表明していない。退避計画を始めたかとの質問に対し、ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は「まだそのポイントには来ていない」と回答した。
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