読売新聞によると、日本政府は、北京五輪の「外交ボイコット」を発表している米国などと足並みをそろえるため、閣僚など政府高官の派遣を見送る方向で調整に入った。
暫定案では、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会を務めた橋本聖子会長が出席する。橋本氏は五輪開幕前に北京へ向かい、国際オリンピック委員会(IOC)が主催する会議に参加する予定。その後、開会式や必要に応じてその他の公式イベントに出席するとされている。
2022年は日中両国の外交関係樹立50周年を迎える。このため、日本政府は中国側からの否定的な反応を招かぬよう、大会への政府高官の派遣を完全に見送ることは避けたいとみられている。一方、高市早苗政調会長をはじめ、多くの自民党議員が「外交ボイコット」に賛成している。岸田文雄首相は、政府高官の派遣の決定について「日本は国益の観点から自ら判断する」と述べた。
米国は6日、北京冬季五輪への選手の出場は可能だが、政府関係者を派遣させない「外交ボイコット」を実施すると発表した。米政権はこの計画を同盟国に通知し、オーストラリア、英国、カナダもこの方針を支持した。中国は、この動きは「オリンピック憲章に反する政治的操作」だと反論し、対抗措置を講じると明らかにした。
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