13日午前、半旗が翻る中、追悼式典が行われた。学生、政府高官、生存者の家族など3000人以上が参加し、1分間の黙とうがささげられ、儀仗兵が8本の花輪をたむけ、84年目を象徴する南京の若者の代表84人が「平和宣言」を読み上げた。式典の最後には、平和の象徴の鳩3000羽が空に放たれた。
南京事件は、日本の中国占領の最も血なまぐさい出来事の1つとなった。中国側の情報によると、旧日本軍は南京で約40日間にわたっておよそ30万人の市民を殺害し、数千人の女性を暴行した。
南京大虐殺を中国は忘れない
中国では南京事件の犠牲者を悼む慰霊祭が行われている。南京事件は20世紀に起きた最も大規模な殺戮の一つに数えられる。1937年12月13日、日本帝国軍は南京市を占領し、1か月間で34万人を殺戮した。2014年、中国国務院特別令によって12月13日は公式的に南京事件の犠牲者を悼む日として制定されている。
南京事件を目前にした12日、東京の靖国神社では2人の中国人が事件に対する抗議行動として「南京大虐殺を忘れるな」と書かれたプラカードを掲げ、中国北東部を占領した関東軍の当時の参謀長だった東條英機の名を記した紙を燃やす事件が起きている。抗議行動を行った中国人2名は警察に拘束された。
南京大虐殺の犠牲者数はいまだに大きく割れており、論争の的になっている。ロシア科学アカデミー極東支部日本調査センターのヴァレリー・キスタノフ所長はこれについて次のように語っている。
「日本人は南京大虐殺の事実を否定していないが、犠牲者の死者数については意見があまりにも割れている。中国の科学者らは死者は30万人だったと主張している。これに対して日本側のあげる数値は3万人以下で、中国に比べてあまりに少ない。
ただし専門家らは問題は数値にはないとみなしている。殺戮された数が3万人以下だったとしても十分に多く、その上、殺戮対象は軍部にとどまらず、女性、高齢者、子どもと一般市民もこれに含まれていたというのがその理由だ。これらの犠牲者は火をかけられ、暴行され、生き埋めにされた。そのうえ、日本兵らには薬きょうを無駄にしないよう命令が出されていたため、殺戮は主に短剣や日本刀で行われたことは知られている。このため問題は殺された人の数ではなく、その犯罪の残忍度にある。」