BBC放送からのインタビューに答えたキセリョフ氏は、「ウクライナのNATO(北大西洋条約機構)加盟やウクライナ領土の軍事的制圧が行われるようなことがあれば、我々は砲身を米国のこめかみに向けることになる」と言明。
また、ロシアは軍事技術的な可能性を有していると強調し、ロシアは、ウクライナから発射さ れた米国や英国の兵器がモスクワおよびロシア領内に到達するのと同様の速さを持つ、極超音速機を含めた世界でも最良の兵器を保有していると述べた。さらにこれはかつてのキューバ危機と同様の状況であるが、兵器の飛行速度は当時とまったく違うとも指摘した。
その上でキセリョフ氏は、しかしながら、これは欧米の選択であり、ロシアはそのような展開を望んではいないと強調した。
ウクライナ問題に絡んだ欧州の安全保障問題に関連し、ロシアは米国との協定案およびNATOとの合意案をまとめ、発表した。文書には欧州における相互の安全を保証すること、双方に到達可能な地域に短距離・中距離核戦力を配備しないこと、またNATOが旧ソ連の共和国を加盟させることで東方へ拡大するのをやめることなどが盛り込まれている。
ロシア側の提案はすでに米国とその同盟国に手渡されている。合意案には、ウクライナのNATO加盟を認めないとする項目も含まれている。
ロシアのセルゲイ・リャプコフ外務次官は、リアノーボスチ通信に対し、この安全保障に関するロシアの要求に米国およびNATOが回答しなかった場合、両者の対立は新たな段階に移行する可能性があると指摘している。
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