露中には中央アジアでカオスと戦争の勃発を阻止する義務がある=中国外相

ロシアと中国は国連安全保障理事会の常任理事国として、中央アジアの国々がカオスと戦争の状態に突入することを阻止する義務がある。中国の王毅外相がロシアのセルゲイ・ラブロフ外相と行った電話会談の中で発言した。
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中国外務省によると、王毅外相は会談の中で次のように発言した。
中国とロシアは国連安保理の常任理事国、そして中央アジアの友好的な隣国として、中央アジアがカオスと戦争に突入することを阻止する義務がある。
中国外相はさらにロシアとの連携と協力を強化し、中央アジアの国々に外部勢力が侵入することを阻止すると同時に、「カラー革命」、3悪(テロ、過激派思想、分離主義)を阻止する必要があると強調した。
カザフスタンでの大規模な抗議活動
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またロシアと中国はパンデミックとの戦いに協力し、経済を支援、さらには不安定化をもたらすような社会基盤を除外するうえで連携する必要があるとした。
その上でロシアと中国は上海協力機構や集団安全保障条約の枠組みにおいて連携と協力を強化することで、地域の安全保障に脅威をもたらす挑戦的課題に対処する義務があるとした。
ラブロフ外相と王毅外相の電話会談は10日に実施された。ロシア外務省によると、外相らはカザスタン情勢を検討し、 外部勢力による国内情勢への干渉に懸念を表明したという。
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カザフスタンでは天然ガスの価格が2倍に引き上げられた。これを理由に年明け以降、西部の産油地域であるマンギスタウ州では住民が抗議集会を開始し、この動きはその他の都市にも拡大した。南東部の旧都アルマトイでは4日早朝から5日深夜まで治安部隊と抗議行動の参加者が衝突、警察はスタングレネードや催涙ガスを使用した。この混乱を受けて国内全土で非常事態宣言が発令され、対テロ作戦が開始された。
5日早朝、カシムジョマルト・トカエフ大統領は内閣を総辞職し、ヌルスルタン・ナザルバエフ初代大統領に代わって安全保障会議議長に就任した。その初会合で同大統領は、カザフスタンの主権が崩壊の危機に瀕していると評価し、「テロの脅威を克服するため」集団安全保障条約機構(CSTO)に派兵を要請したことを明らかにした。この要請を受けてCSTO理事会は、カザフスタンに平和維持軍の派遣を決定した。
カザフスタンでは国外から侵入したテロリストが抵抗を続けており、トカエフ大統領は投降しないテロリストについてはせん滅すると警告している。
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