大統領補佐官によると、プーチン大統領はミンスク合意の関係でウクライナが自らに課した義務を遂行させる上で、西側諸国が然るべく圧力をかけていない現状を指摘したという。
また、プーチン大統領はウクライナに対する武器供給の問題についても懸念を示した。プーチン大統領によると、西側諸国は協力してウクライナに最新兵器を供給することで、ウクライナ南東部のドンバス地域や、ロシアに編入されたクリミア半島に対するウクライナ軍の攻勢を助長する可能性があるという。
また、ウシャコフ露大統領補佐官はウクライナへの侵攻計画を巡る過熱した報道を受け、「ヒステリーは絶頂に達した」とコメントし、ウクライナ侵攻の可能性はないことを改めて強調した。
露米電話首脳会談はおよそ1時間にわたって開催された。ウクライナ危機以降だけで露米首脳会談の開催はこれで3度目となる。両国の担当チームは今後数日間、ウクライナ情勢を巡り綿密に連携を取ることで合意した。
ここ数週間、欧米マスコミではロシアによるウクライナ侵攻の可能性について盛んに取り上げられている。これを背景として米国議会では対ロシア制裁の強化が呼びかけられている。
ロシアは西側諸国およびウクライナの主張する「暴力的行為」を再三にわたって否定しており、ロシアは何人に対しても脅迫しておらず、攻撃する意図もなく、この「ロシアの暴力」という表現がより多くのNATOの軍事機器をロシアとの境界線近くに配備する前提として利用されていると指摘してきた。
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