発見についての記事はネイチャー誌に掲載された。
遺跡は粘土層からさらに2メートル半ほどの深さの地下に眠っていた。遺跡からは東アジアにおいては稀な、黄土原鉱による加工物が見つかっており、なかには小刀に似たミニチュアの道具や動物の骨から作られた道具があった。
ヒトの祖先がこの地域に住んでいたことは研究者らは以前から知っていたが、関心を引いていたのはホモサピエンスとネアンデルタール人、デニソワ人にどういった相互関係があるのかという問題だった。
研究者らは発見物を分析した結果、中国のこの地域に暮らしていたヒトたちは狩猟と採集を主な生業としていたという帰結に達した。彼らはおそらく焚火で暖を取り、たくさんの黄土原鉱を粉にし、食物を交換していたものと推測されている。研究で道具を作る過程やこの年代を生きたヒトの文化的特徴が明らかになった。