ウクライナでの露特別軍事作戦

専門家がウクライナでの特殊作戦が世界経済に与える影響を予想

米格付け企業ムーディーズの報告によれば、ウクライナでの特殊軍事作戦と対ロシア制裁は今後の世界経済に否定的な影響を与えるという。
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同社の専門家は、ロシアが西側諸国の制裁に対抗措置をとった場合、エネルギー資源の価格がますます高騰することになると予想する。小麦の世界的な輸出だけでもロシアはその約20%を担っているため、農産物の価格高騰は避けられないという。専門家は、トウモロコシの値上がりが予想され、それにより畜産用の餌の価格高騰が発生し、最終的には食肉も値上がりすることになると考えている。ムーディーズ社の報告の中で専門家は、ロシアも主な供給元である肥料の高騰は、作物の凶作を引き起こすことになると強調する。報告では、「食料品の価格高騰は将来的に消費者の購買力の低下を招くことになる。その場合、その他の値上がりと並行して食料生産のインフラが高騰し、いくつかの国々で社会的な緊張を高めるおそれがある」と指摘される。


ムーディーズ社の報告は、対ロシア制裁に関連した世界の自動車産業のリスクについても指摘している。世界市場で必要とされる、アルミニウムやプラチナ、銅、パラジウムをはじめとする金属の販売をロシアが規制・中止した場合、自動車製品の価格高騰は避けられないものとなる。こうしたことから、同社の専門家は、ロシアに対する制裁は経済と世界の金融市場に甚大な影響を及ぼすことになると結論付けている。価格高騰のショックは、世界中で実感されることになり、特に国民の所得が低い国々では顕著となる。
原材料の供給中断への懸念から銅が高騰 地政学的緊張が背景
通信社「スプートニク」は以前、中国の習近平国家主席が世界経済にとってロシアへの制裁は重荷となると指摘したことを紹介している。

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