プーチン大統領は例年、この大聖堂でパスハに参加している。今年もモスクワ市のセルゲイ・ソビャーニン市長とともにパスハの儀式に参加した。しきたりに従い、プーチン大統領はキリストの復活と命の繁栄を象徴するパスハの卵をロシア正教会のキリル総主教に捧げた。1万人も収容可能な大聖堂には多くの市民が足を運び、あふれかえるほどの状態だった。
これに先立ち、大聖堂にはエルサレムから専用機で聖火が届けられた。聖火はヴヌコヴォ空港に到着し、大聖堂まで輸送された。聖火はモスクワ州内にある20個所の大聖堂に運ばれた。
この日、キリル総主教は十字行を行った。この十字行は深夜に始まり、「キリストは蘇り」という掛け声で終わる。その後、キリル総主教を筆頭に一行は大聖堂へと入っていった。
十字行は石棺に収められたイエス・キリストを訪れた女性たち(ミルベアラー)を象徴している。儀式の油を塗るために女性らが訪れたところ、キリストではなく天使がそこにいたという。福音書によると、そのときに天使はイエス・キリストの復活を告げた。十字行で信者が大聖堂の扉へと向かうことは、ミルベアラーらがイエス・キリストの棺に向かうことを象徴している。大聖堂の扉が開くと、荘厳なパスハの儀式が始まる。