晩さん会の中で岸田首相は「ロシアによるウクライナ侵略はヨーロッパのみならず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがしている」と指摘した。その上で、かつてのベトナム戦争などを念頭に「平和の尊さを身をもって感じているベトナムとの間で、地域と世界の平和と安定のために、ともに手を取り合っていけると確信している」と述べ、ロシアに対して連携して対応していくよう呼びかけた。
岸田首相は1日、ファム・ミン・チン首相と会談を行う予定。会談では国際情勢や地域情勢に加え、国防強化に向けた協力、及びベトナム軍の防衛能力向上に向けた日本側の支援について意見を交わす。
岸田首相はインドネシアの訪問を終えてベトナムに到着した。インドネシアを訪問した理由のひとつは、ロシアへの対応でインドネシア側の協力を得ることだった。首相は、11月に予定されているG20のサミットにロシアの参加を許可するかどうかを巡り、インドネシアの首脳と交渉を行った。インドネシアは2022年、G20の議長国を務めている。
先にG20の一部加盟国はロシアがウクライナで進める特殊軍事作戦の関連でロシアをG20から追放するよう迫っていた。ただし、一部加盟国はこうした動きに反発している。
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