ウクライナでの露特別軍事作戦

西側の軍事支援の兵器がどのルートでウクライナから闇市場に流出しているか

米国防総省はウクライナ政府に対して毎週のように、西側から受領した武器が犯罪者の手に渡ることのないよう、細心の注意を払うよう念を押している。欧米がウクライナに渡す兵器はどのように、どの程度、闇市場に流入しているのか。
この記事をSputnikで読む
ウクライナは比較的平穏な時代にすでに、世界の不安定な地域へ武器が横流しされる「グレーゾーン」として知られていた。2017年、国際NGOの「汚職・組織犯罪研究センター」は、EU諸国からの武器がアフリカ諸国に届く「重要な要素」にウクライナがなったことを明らかにする報告書を発表した。同年、アムネスティ・インターナショナルも、内乱状態にある南スーダンへの武器売却にウクライナが関与していると報告している。
ウクライナでの露特別軍事作戦
米上院がウクライナへの巨額な追加軍事支援法案をブロック、「米国経済を犠牲にしてまでウクライナは助けられない」
5月11日、米国防総省のロイド・オースティン長官は、米国がウクライナ軍に供給している武器は厳密にその目的のために使われるべきと指摘し、この米国防総省の見解は「ウクライナ指導部に伝達された」ことを明らかにした。ただし米国防総省のジョン・カービー報道官は、米国防総省は特定の部隊に送る武器に印をつけておらず、ウクライナ側も「弾の1つ1つについて米国側に通達はしていない」と断りを入れている。
現在の欧米のレンドリースの流れから闇市場への流出量を推定するのは、当然ながら難しい。
軍事専門家のドミトリー・ドロスデンコ氏は、ウクライナに供給された兵器の「相当な部分」が、特に携帯が可能な兵器である対戦車ミサイルや携帯式防空ミサイルシステムは闇市場に出回って久しいと考えている。
ウクライナでの露特別軍事作戦
米国はロシアの特殊作戦が始まるずっと前からウクライナに兵器を供与していた=米国防総省
「武器はウクライナからアフリカへ、そこから欧米諸国へと流れる可能性がある。 また、兵器の多くは、イラク、シリア、リビアなど他の紛争地域に向けられる可能性がある」
5月11日のテレグラムチャンネル「Nezigar」の情報筋によると、「15-20%の武器が直ちに北、西、中央アフリカ諸国に渡り、民間軍事会社の職員を装ってウクライナに入国したこれらの国の将校らによって供給されて」おり、「支払いは暗号通貨と現金で行われている」。「ウクライナの武器市場」の転売の総売上高は暗号通貨収入を除いても、1ヶ月あたり7億ドルに上る。
関連ニュース
米国でロシアの資産を押収してウクライナ復興に充てることが可能に
米上院がウクライナのレンドリース法案を承認
コメント