米国のバイデン大統領と韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は先月21日、韓国ソウルで会談し、北朝鮮への対応などで連携することを確認し、北朝鮮を念頭に抑止力の強化などを盛り込んだ共同声明を発表した。
NHKによると、北朝鮮は1日、米韓首脳会談後の共同声明について祖国平和統一委員会のウェブサイトで談話を出し、「朝鮮半島はもとより、アジア太平洋地域の平和と安定を害する『核戦争宣言』だ」と非難した。
日本の松野官房長官は1日午後の記者会見で「北朝鮮メディアによる報道は承知している。我が国として、そうした報道の一つ一つにコメントすることは差し控える」と述べた。
そのうえで松野氏は「北朝鮮は今後、核実験の実施を含め、さらなる挑発行為に出る可能性があるものと考える。北朝鮮による核・ミサイル開発は、わが国や国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できない」と指摘し、「政府としては引き続き必要な情報収集、分析および警戒監視に全力をあげていくとともに、北朝鮮の完全な非核化に向け、日米、日米韓で緊密に連携していく考えだ」と述べた。
サンケイスポーツは5月31日、北朝鮮で民間団体を名乗る「アリラン協会」のウェブサイト「こだま」は同日、米韓首脳会談後の共同声明を「史上最悪の亡国宣言」だと非難したと報じた。
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