「(サル痘)ウイルスは飛沫感染するが、ウイルス自体の感染力は弱いという特質がある」アルィトシュタイン主任研究員は1日に行われた記者会見「サル痘:新たなパンデミックは起きるか?」でこうした見解を表した。
アルィトシュタイン主任研究員は飛沫感染には大量のウイルスが必要だと説明している。
「飛沫感染とはいわゆる面と向かってという状態だ。長時間、接触した場合、感染する可能性はある。接触感染も特に皮膚に病変がある場合は、可能性がある」とアルィトシュタイン氏は説明する。
サル痘は、ヒトの間でも感染する珍しいウイルス感染症。通常は軽症で、ほとんどの人が数週間以内に回復するが、人によっては合併症を起こすことがある。サル痘の初期症状は、発熱、頭痛、筋肉痛、背中の痛み、リンパ節腫脹、悪寒、疲労感など。発疹は、多くの場合、顔から始まり、体の他の部分に広っていく。発疹は変化していき、様々な段階を経て最終的にかさぶたを形成し、その後剥がれ落ちるという。
サル痘ウイルスは1958年、デンマークの研究所で、サルの天然痘類似疾患の調査を実施していた際に発見された。ヒトへの感染へは1970年、コンゴ民主共和国で初めて確認された。WHOは、天然痘ワクチンの接種がサル痘への効果的な予防策になるとして、濃厚接触者となった場合はワクチンを接種するよう推奨している。
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