首都ワシントン中心部にある連邦最高裁と連邦議会議事堂を隔てる通りには、生殖の自由に対する支持者と、明らかに少数派ではあるが反対者の両方が集った。
両者の衝突が口論にとどまらず、身体的暴力の脅威が生じた場合、警察が仲裁に入る。
抗議者らは、「私の体、私が選ぶ」、「打倒、最高裁!」、「私は女性であり、銃に劣らない権利を求める」、さらには「中絶を愛している」といったスローガンを掲げた。
多数の保守派で構成される連邦最高裁は24日、女性の堕胎を権利として認めた1973年の「ロー対ウェイド事件」を見直し、人工妊娠中絶の権利に関する合衆国憲法の保証を覆した。これにより、米国の各州は独自に中絶の可否を定めることができるようになる。50州のほぼ半数が、州内での中絶禁止あるいは大幅に制限することを計画している。これまで米国では、妊娠24週以前の中絶について規制することは許可されず、妊娠後期は母体の健康を守る場合のみ行政の介入が許されていた。
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