ホワイトハウスが発表した声明には「ウクライナへの支援のため、国防省の防衛品やサービス、軍事訓練に最大4億ドル(約544億円)を拠出する権限を国務長官に委任する」と述べられている。
これに先立ち、米国防総省高官は、会見で「今回のパッケージの一環としては、高精度・長距離兵器、すなわち多連装ロケット砲システム『ハイマース(HIMARS)』の供与に焦点が当てられている」と語った。今回のパッケージには「ハイマース」4基のほか、155mm砲弾1000発の追加供与なども含まれるという。
同高官は「(『ハイマース』は)これまでに8基納入されており、今回の支援によりその数は12基に達する」とした。また「我々の安全保障支援は、ロシアの軍事作戦への対抗を支援するウクライナ側からの明確な要請に基づいていることに留意したい」と語った。
先にロシアは、ウクライナへの兵器供給をめぐり、米国を含むすべての国に外交文書を送付した。ロシア外務省のラブロフ外相は、ウクライナに対する支援物資はいずれもロシア側にとって正当な攻撃目標になると牽制した。ロシア大統領府のペスコフ報道官も同じくコメントを発表し、ウクライナに西側から兵器を供与することは停戦交渉の助けとはならず、否定的な効果をもたらすに過ぎないと評価していた。
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