WFPによると、現在、世界82カ国の3億4500万人が食糧不足に瀕している。25カ国が食糧輸出を制限したことで、この1年で肥料価格は約2倍に膨れ上がったという。
共同声明は15日付で、世銀、FAOのほか、世界貿易機関(WTO)、国際連合世界食糧計画(WFP)、国際通貨基金(IMF)の計5組織の長が連名で発表した。
声明では新型コロナウイルスのパンデミックやウクライナ情勢を背景に生じたサプライチェーンの問題によって、食糧や燃料、肥料などの市場機能が崩壊したと指摘。この、食糧危機の解決のため各国に輸出制限の解除や貧困層への支援や生産の拡大、農業への投資などを求めている。
これまでに、トルコ・イスタンブールで開かれたウクライナからの穀物輸出に関するロシア、ウクライナ、国連、トルコによる協議で、ロシアが提案した案で4者が大筋合意した。具体的な内容は近く「黒海イニシアティブ」として文書化されるという。
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