徴用工問題は日本統治時代の韓国で、徴用で過酷な労働を強いられたとして韓国人元労働者や遺族が日本企業に補償などを求めている問題。2018年秋には、韓国の大法院(最高裁)が新日鉄住金(現・日本製鉄)と三菱重工業に対し、それぞれの被害者への賠償を命令。しかし両社とも支払いを拒否し、被害者側は被告企業の韓国内資産を現金化するための手続きに入っている。
また、弾道ミサイルの発射実験を加速させている北朝鮮やウクライナ情勢をめぐるロシアへの対応などで連携することでも一致。両国の人的交流の再活性化のためビザなし渡航の整備についても話し合ったという。
一方、会談で朴外相は安倍晋三元首相の逝去を受け、日本国民に哀悼の意を表明するなど、今回の訪日は弔問外交という側面も持つ。5月に新たに就任した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は悪化した日韓関係の改善に意欲を示しており、就任前の4月には訪日使節団を派遣するなど精力的に動いている。朴外相は20日までの今回の訪日で岸田文雄首相との会談を行う方向で調整が続けられているという。
関連ニュース