英船、ロシア産石油を沖合でこっそり積替え?=インデペンデント紙

英国で船が沖合でロシア産の石油を積替えをしている疑いがあることが分かった。29日、英紙「インデペンデント」が伝えている。
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「インデペンデント」によると、英南東部のサフォークという小さな港町で5月、英国人船員が乗った船が少なくとも2回、停泊地から出港したのが確認された。この船は沖合でタンカーに積まれたロシア産とみられる石油を別のタンカーに積み替える作業を支援したという。
その後、この2つのタンカーは計約16万5000トン、2億ドル(約266億円)相当のロシア産石油を積んでペルシア湾とシンガポールに向かったという。
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こうした積替えの全貌は把握できていない。違法ではないというものの、同紙はこれが欧米による対露制裁の大きな抜け穴となると指摘している。今回のタンカーによる移送も、ウクライナ情勢の悪化後に欧州市場で買い手を失ったロシアが、代わりとなるアジア市場での石油販売に迅速に移行する一助となったという。
これまでに欧州の大型タンカー船の所有企業が、欧州連合(EU)による12月のロシア産石油の輸入禁止措置の開始までに、できるだけ多くの石油を「駆け込み出荷」しようと急いでいると報じられていた。
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