燃料危機の突破口となるか? アジア各国、安価な米国産原油を買い始める

世界でエネルギー価格の高い水準が続くなか、アジア各国が米国から安価な原油の輸入を進めている。12日、米メディア「ブルームバーグ」が伝えている。これにより中東産原油の需要は下がるとみられ、燃料価格の押し下げにつながるかが注目される。
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ブルームバーグによると、韓国とインドの石油精錬業者は、8月に入ってこれまでに1600万~1800万バレルの米国産原油を購入契約した。この数字は前年7月の同期間の約2倍、今年5月までの1カ月平均を多少下回る量で、大幅に伸びている。この原油は11月ごろに輸入されるとみられる。
サウジアラビアは8月初め、9月のアジア向け原油価格を過去最高水準に引き上げた。オマーン産とドバイ産のグレードバスケットの価格に1バレルあたり9.80ドルを上乗せするとしている。
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一方、ニューヨーク原油先物価格は8月3日、今年2月以来の1バレル90ドル台をつけるなど、中東に比べ安い水準となっている。輸送コストを加味しても中東産より「お買い得」なのだ。米国産シフトを機に中東産原油の需要低下が見込まれるが、国際原油価格の引き下げにどの程度影響を与えるかが焦点になりそうだ。
燃料価格をめぐっては、日本の製鉄大手「日本製鉄」がこのごろ、日本史上最高値となる百万英国熱量単位あたり約40ドルで液化天然ガス(LNG)を購入していた。1000立方メートルあたり、約1400ドル(19万3000円)の計算になる。
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