産経新聞によると、ホワイト国は日本企業が軍事転用が可能な製品などを輸出する際に手続きを簡略化する優遇措置。日本は2019年8月、徴用工問題をめぐる日韓関係の悪化を背景に、事実上の対抗措置として韓国をホワイト国から除外していた。
日韓外相会談は8月4日、カンボジアで開かれたASEAN外相会議の場で行われた。韓国としては外交成果としてホワイト国復帰を勝ち取ることで、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が進める日韓の懸案事項・徴用工問題の解決策に関して国内世論の理解を得る狙いがあるとみられる。日本側はこれに対し、徴用工問題とホワイト国待遇は別問題として拒否したという。
徴用工問題は日本統治時代の韓国で、徴用で過酷な労働を強いられたとして韓国人元労働者や遺族が日本企業に補償などを求めている問題。2018年秋には、韓国の大法院(最高裁)が新日鉄住金(現・日本製鉄)と三菱重工業に対し、それぞれの被害者への賠償を命令。しかし両社とも支払いを拒否し、被害者側は被告企業の韓国内資産を現金化するための手続きに入っている。
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