「ヒンドゥスタン・タイムズ」によると、このインシデントは3月9日に発生した。パキスタン空軍がインド領内を「高速で飛翔する物体」を発見し、その後、軌道が変わりパキスタン領内に着弾した。核弾頭は積んでおらず、死者やけが人は出なかったが、民間の物的被害が確認されたという。インシデントを受けパキスタンはインド側に厳重抗議していた。
当初、インド側は「ブラモス」のメンテナンスの過程で技術的不備があったと説明していた。さらなる調査の結果、「標準的な実施プロセスの逸脱行為」がインシデントの原因となったとして、インド空軍は8月23日、責任を追わせる形で将校3人を即時免職の処分とした。
「ブラモス」はロシアとインドが共同開発した巡航ミサイル。射程は約300~700キロで、核弾頭も搭載できるという。インドとパキスタンはいずれも核保有国であるため、今回のような誤射は一歩間違えれば核戦争につながりかねず、インド側は事態の重大性を鑑みて厳しい処分を下したとみられる。
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