ウクライナでの露特別軍事作戦

米国防総省がウクライナに密かに供与した兵器とは?

米政権はウクライナ政府に強力な兵器を密かに供与している可能性がある。米メディア「ポリティコ」が、国防総省の情報源を引用して報じている。その一方で、米国当局はこれを公に否定している。詳しくはスプートニクの記事をお読みください。
この記事をSputnikで読む
同メディアによると、対レーダーミサイル「AGM-88 HARM」と、「ハイマース」と「M270 MLRS」から発射される戦術弾道ミサイル「ATACMS」という2種類のミサイルが極秘に提供されたという。「AGM-88 HARM」は、すでに戦場で 「気づかれて」いる。
「AGM-88 HARM」は、防空レーダーを破壊するために設計された空対地ミサイル。1983年にアメリカ空軍に配備され、このミサイルはリビア、イラク、ユーゴスラビアのレーダーを無効化する目的で米軍機に搭載された。「AGM-88 HARM」の信頼性と正確性の高さはすでに証明されている。
「AGM-88 HARM」は北大西洋条約機構(NATO)の戦術軍用機に搭載されており、理論上はウクライナの「Su-27」や「MiG-29」も多少の改造を行えば、搭載が可能となる。
ウクライナでの露特別軍事作戦
北朝鮮はウクライナへ軍を派兵するのか?
米国は、「紛争が拡大するのは好ましくない」ことから、ウクライナへの「ATACMS」の供給を口頭で幾度となく拒んでいた。しかし、ドネツク人民共和国の特務機関は、どのような構成なのかは明らかにしなかったが、少なくとも2つのミサイルが「戦闘区域に位置している」と発表している。
「ATACMS」は、改造次第では140〜300キロメートル先の目標に命中させることができる。これは、ウクライナ軍で唯一運用されている戦術ミサイル「トーチカU」の射程距離を大きく上回るが、最大射程距離が500キロメートルのロシアのミサイル「イスカンダル」よりは劣る。とはいえ、過小評価することはできない。米国は「イラクの自由作戦」で、一撃で拠点全体を文字通り全滅させた。
ウクライナ軍は「ATACMS」があれば、ドネツク人民共和国やルガンスク人民共和国の後方だけでなく、ロシア領内を攻撃することが可能だ。
NATO 米国に武器供与の迅速化を要請
また、米政権が正式に発表していないもう一つの兵器として、誘導砲弾「M982 エクスカリバー」がある。 この兵器については、欧米メディアでも報じられている。
「M982 エクスカリバー」は、内部にGPS誘導と慣性測定装置が搭載された高精度な誘導砲弾で、NATOが保有する155ミリ砲弾の一つであり、ドンバスでウクライナ軍が積極的に使用している。標準型のエクスカリバーの射程距離は30キロ以上で、ドネツク近郊に配備されれば市街地をカバーすることができる。
スプートニクは以前、ウクライナへの支援に関して、欧州連合(EU)とNATOのコンセンサスは近いうちに失われる可能性があると報じた。
コメント