同紙によると、ウクライナが作った囮(おとり)は木でできているが、黒海で巡航ミサイルを運搬する軍艦に位置情報を送信するロシアの無人機のレンズは、本物と囮の「ハイマース」の見分けがつかなくなることがあるという。
一方で、ロシア国防省は、「ハイマース」や同システムに搭載するロケット砲を保管する倉庫を破壊したと繰り返し発表している。
米国は現在、射程80キロの誘導ロケット弾と「ハイマース」約22基をウクライナに供与している。
ロシアはこれよりも前、ウクライナへの武器供与をめぐって北大西洋条約機構(NATO)の加盟国に書簡を送った。ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、ウクライナ向けの武器が積載された貨物は、ロシアにとって正当なターゲットになると述べている。また、ロシア外務省は、NATO加盟国がウクライナに武器を供給することで「火遊び」をしていると指摘している。さらに、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、西側からウクライナに武器を送り込むことは、ロシアとウクライナの会談の成功に寄与せず、マイナスの効果をもたらすとの考えを示している。
ロシア連邦安全保障会議のドミトリー・メドベージェフ副議長は、多連装ロケット発射システム「ハイマース」は、ロシアにとってまだ大きな脅威にはなっていないが、ロケット砲が300〜400キロメートル飛行するのであれば、ロシアにとって直接的な脅威になると述べている。
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