パッツェルト氏によると、ドイツ人が経済的困難に直面するこの秋には、早くも抗議活動が始まる可能性がある。
同氏は「市民は、政府が実際にできること以上のことを約束していることに気づき始めている」と説明した。パッツェルト氏は、これを背景に市民の不満は高まるだろうと予測している。
同氏は、抗議する市民と政府との間の対立の結果は、3つの要因に影響を受けると強調した。第一はインフレのレベルで、第二の要因は状況を改善するために政府に行動を起こさせるドイツ人の意欲だ。そして第三の要因は、メディアによる抗議活動に関する報道。
8月末、ドイツのロバート・ハベック経済相は、ガス価格の上昇の原因として、ロシアからのエネルギー資源の禁輸挙げた。ハベック氏は、ドイツは石炭と石油は ロシアからの輸入に頼らなくとも なんとか供給できるが、ガス供給の状況はより複雑だと指摘した。
これより前、オラフ・ショルツ首相は、ドイツは大規模装置を講じたことから、仮にロシアが2度とドイツに天然ガスを供給しなくても、この冬を乗り切ることはできると発言していた。
ドイツ連邦通信局によると、ドイツは数か月前と比べ、ロシアからの供給停止に対し数倍のレベルで対応する用意ができているという。そしてロシアからのガス供給が途絶える中でもガスの貯蔵は続いているという。
先にロシアの政府系エネルギー企業「ガスプロム」は3日の予定で「ノルドストリーム」の稼働を停止していたものの、タービンにオイル漏れの故障が見つかったことによりその後の供給も停止すると発表していた。ドイツのシーメンス・エナジー社はリアノーボスチ通信の取材に対し、パイプラインの稼働停止は技術的な理由ではないと指摘していた。
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