安倍晋三元首相襲撃事件

安倍氏銃撃の1年前に容疑者が旧統一教会への恨みを教会元幹部にメール、「一緒に恨みを晴らしましょう」

安倍元首相が奈良市で演説中に銃撃されて死亡した事件で、逮捕された容疑者やその家族と関係が深い旧統一教会の元幹部だった男性が事件のおよそ1年前に教会への恨みなどが書かれたメールが容疑者から送られてきたと証言した。NHKが報じた。
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容疑者の母親が通っていた旧統一教会の奈良市内の教会で、2005年まで教会長を務めていた男性はNHKの取材に応じた中で、2021年5月に山上容疑者から、旧統一教会への恨みなどが書かれたメールが届いたことを明らかにした。
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元幹部は「直接的に書いているわけではないが、統一教会を恨んでいるのなら、一緒に恨みを晴らしましょうと感じさせる内容だった」と話した。容疑者が投稿したSNSには元幹部に宛てたとみられる投稿があり、「今回連絡してみようと思ったのは、あなたも統一教会を憎んでいるだろうと思ったからです。憎んでいるならさぞかし深く深く憎んでおられるだろうと。統一教会を許せないという気持ちがあるならどうか連絡してください」と記されていた。
元幹部などによると、容疑者の母親は1991年に旧統一教会に入信し、父親の死亡保険金のほか、自宅などの不動産を売却して得た金額、合わせて1億円を教会に献金したという。容疑者は2002年から3年間、海上自衛隊に勤務したが、2005年に自殺を図っていた。容疑者は困窮していた兄と妹に自分の死亡保険金を渡そうと思ったなどと話していたという。その後、容疑者の兄は2015年に自殺した。
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元幹部は「生い立ちを考えると、容疑者は旧統一教会が社会悪だということを心底信じて、自分の人生をかけて、それを成敗するために悩んでいたのではないか。教会が悪いということを、どこかで確信したのだろう。『なぜ自分がこれほど苦しめられないといけないのか』という思いを募らせていたのではないか」と話した。
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