ブルームバーグによると、8月に中国のロシア産ガスの輸入は、直近2年間で最多の水準にまで達した。市場関係者によると、9月初旬にもロシア極東の石油・ガス開発事業「サハリン2」で産出される、タンカー数隻分のガスの購入契約を市場価格の約半額で結んだという。
こうした動きは露中双方に利益をもたらす。ロシアとしては西側諸国の制裁下にあってもエネルギー販売で利益を得ることができ、中国は安くガスを仕入れて高値で転売することができるためだ。
専門家はロシア産ガスは「これまでとは違うルートを介すだけで、世界市場に流れ続けている」と指摘する。中国はロシア産天然ガスを割引価格で購入し国内需要を満たす一方、他国からの輸入などで余ったものを欧州やアジアの顧客に高値で売ることで莫大な利益を得ているのだ。
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