マリニンは14日、国際スケート連盟公認大会のUSインターナショナルクラシックのフリー冒頭で4回転半ジャンプに成功した。審判は4回転半ジャンプに13.50点をつけた。
マリニンは以前、練習中に4回転半ジャンプを成功させていた。マリニンは競技後、「4回転半ジャンプを試してみようという考えはすでにあるときから持っていた」と述べ、「3月から4月に技術に取り組み、改善しようとした」と語った。またマリニンは日本のフィギュアスケーターの羽生結弦の存在が「間違いなく、試すことを促した」と述べた。
日本のフィギュアスケーターの羽生結弦は、北京五輪で史上初の4回転半ジャンプに挑んだが、回転が足りず転倒した。
「マリニンの名前はフィギュアスケートの歴史に刻まれるでしょう」
ロシアのフィギュアスケートコーチのタチアナ・タラソワ氏は、マリニンについて、今後良い滑りをしたら、上位を狙うことができるとの考えを示した。
「これは大きな技術的進歩です。世界で初めて4回転半ジャンプを成功させました。とても難しいとは言いませんが、これはとても危険です。(中略)もちろん、彼の名前はフィギュアスケートの歴史に刻まれるでしょう。私たちは、誰かが4回転半ジャンプを跳ぶとは思っていませんでした。100年後には、誰かが5回転半ジャンプを跳ぶかもしれませんね」
オリンピック銀メダリストで振付師のイリヤ・アベルブフ氏は、日本のフィギュアスケーターの羽生結弦氏の功績を指摘した。
「ハニュウが公式大会で4回転半ジャンプの披露に間に合わなかったことが少し残念だ。(中略)これは高みを切り開いて手に入れた偉大なフィギュアスケーターの美しい物語となっただろう。フィギュアスケートは、まず日本のフィギュアスケーターのおかげでずいぶん前からこのような飛躍に向けた準備ができていた。(中略)イリアは間違いなく才能のある選手であり、狂人のような調整力と最も難しいジャンプの歴史の持ち主だ」
オリンピックで2個の金メダルを獲得しているエフゲニー・プルシェンコ氏も、17歳のマリニンを祝福した。
「史上初の4回転半ジャンプ!イリア・マリニン。この日からフィギュアスケートでは新たな歴史が始まった。新たな歴史とは、新たなレベルだ」
米レークプラシッドでは、今月12日からUSインターナショナルクラシックが開催されている(16日まで)。14日に男子シングルのフリーが行われ、マリニンが優勝した。