恋する心臓と便秘がサソリの交尾に与える影響 今年のイグ・ノーベル賞が決定

第32回イグ・ノーベル賞の授賞式が15日、米ハーバード大学でオンライン形式で開催された。今回のイグ・ノーベル賞では10部門の賞が用意された。
この記事をSputnikで読む
イグ・ノーベル賞は、ノーベル賞のパロディーとして米国の科学誌が始めた賞で、「まず人々を笑わせ、次に考えさせるような業績に対して」贈られる賞。そのためこの賞は、「裏のノーベル賞」とも呼ばれている。この賞の対象となる研究の多くは、一見するとナンセンスで馬鹿げているように思えるが、主催者が示唆するように、その研究の多くは依然として科学的な価値を持っている。
マルチメディア
2021年ノーベル賞受賞者の顔ぶれ
10部門のうちの1つ、応用心臓病学賞部門の受賞者は、チェコ、英国、オランダ、ドイツ、スウェーデン、アルバの研究チーム。この研究チームは、初めて会ったときにお互いに好意を持った恋人たちの心拍が「シンクロし始める」ことを発見した。
この部門以外の受賞者とその研究内容は、以下のとおり。
文学賞は、法律文書を「不必要に理解しにくいもの」にしている要因を分析したカナダ、米国、英国、オーストラリアの研究チームに贈られた。
生物学賞は、便秘がサソリの交尾に与える影響を研究したブラジルとコロンビアの研究者らに贈られた。
医学賞を受賞したのは、ポーランドの研究者ら。この研究者らは、患者が化学療法を受ける際にアイスクリームを食べると、「有害な副作用が少なくなる」ことを発見した。
工学賞は、日本の研究者が受賞した。その研究内容は、ドアノブやつまみを回す時の指の使い方を詳細に分析したというもの。
美術史賞を受賞したのは、「古代マヤの土器に描かれた浣腸儀式への学際的アプローチ」という研究。
物理学賞は、「アヒルの子はどうやって編隊を組んで泳ぐのか」を解明しようとした研究グループに授与された。
平和賞は、「ゴシップ好きな人が、いつ本当のことを言い、いつ嘘をつくかを判断するためのアルゴリズム」を開発した研究者らに贈られた。
経済学賞は、「最も才能のある人ではなく、最も幸運な人」が成功することが多いのかを数学的に説明する研究に与えられた。
安全賞は、「衝突試験用にダミーのヘラジカ」を開発した研究に贈られた。
この受賞者全員に贈られたのは、「自分が持っている知識をすべて入れておく容器」を象徴する紙製の円柱と、10兆ジンバブエ・ドルのコピー。ちなみにこの通貨は、現在流通していない。
コメント