ノルドストリームガス漏れ どのような影響をもたらす恐れがあるのか?

ブルームバーグは、ロシアと欧州をバルト海経由で結ぶ天然ガスパイプライン「ノルドストリーム1」と「ノルドストリーム2」で発生したガス漏れにより、人類は気候の大惨事に直面する恐れがあり、専門家らが起こり得る影響を特定しようとしていると報じた。
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専門家らは、ガス漏れによって大気中に放出されたメタンの量を算出しようとしている。メタンは、最も危険な温室効果ガスの1つと考えられている。専門家らは、データが史上最悪レベルになる可能性を危惧している。

団体Clean Air Task Forceの主任研究員、デビッド・マッケイブ氏は「1トンのメタンが20年間で気候へ及ぼす影響は二酸化炭素の80倍以上であることを考慮した場合、大規模かつ非常に破壊的な放出となる見通しは大きな懸念を呼んでいる。現時点では一連の不確実性が存在しているが、これらのパイプラインが故障した場合、気候への影響は破滅的または前例のないものとなるだろう」と述べた

メタンの放出量推定は困難な課題だと考えられている。また、海上の漏れに関するデ ータの取得が困難であることも、専門家の作業を複雑にしているという。専門家らはまた、パイプ内のガスの温度と圧力、また深さにも注意を払う必要がある。一部の専門家の計算によると、約11万5000トンのメタンが放出された。これは、200万台の自動車が1年間に排出する量に相当する。
「ノルドストリーム1」でガス漏れ デンマークとスウェーデンの水域で見つかる
ロシアは「ノルドストリーム」と「ノルドストリーム2」での破壊行為を受けて、国連安全保障理事会の緊急会合の開催を要請した。ロシアのドミトリー・ポリャンスキー国連次席大使は、国連安保理の緊急会合は9月30日に予定されていると伝えた。
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