トルコ大統領府の発表によると、エルドアン大統領は電話会談の中で、よりポジティブな発展の土壌を用意するためには緊張低下に向けた措置が必要であり、ロシア側からはこのプロセスに向けたアプローチが期待されると伝えたという。特にウクライナ領の一部編入に関する問題について、エルドアン大統領はプーチン大統領にもう1度交渉のチャンスを与えるよう要請した。そのうえでエルドアン大統領はこのプロセスで仲裁の役割を担う用意があると表明した。
また、両首脳は「両国の利益」の為に食糧合意の期間を延長することで合意した。現在の食糧合意は11月に失効する。首脳らはロシアの肥料や穀物輸出を滞りなく行うため、この合意を延長する必要性を確認した。さらに、ロシアの商品が国際市場に流通する上での障壁があることから、この撤廃を目指すことでも両国は合意した。
加えて両国はエネルギー分野での協力も進めており、この動きを高く評価した。ロシアはトルコに天然ガスを輸出している他、トルコ南部でアックユ原子力発電所を共同開発している。
なお、ロシアのパイプライン「ノルド・ストリーム」に工作活動が加えられたことについて、プーチン大統領は国際テロに相当するとし、国連安保理でこの問題を審議すると表明した。
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