局長は取材の中で、ロシア側はこれまで現状に一致した二国間関係について定めた条約交渉を日本側と進めてきたことを指摘した。この条約は露日関係の速やかな発展に関わる主要な方向性を定めたものだった。しかし、日本側がロシアに対し、明らかに非友好的な態度を示していることから、平和条約交渉は不可能であると局長は指摘した。同様の談話をロシア外務省は3月21日に発表していた。
また、局長は北大西洋条約機構(NATO)がアジア太平洋地域への進出を目指していることにも懸念を示した。スペインの首都マドリードで6月に開催されたNATOのサミットでは、「責任を持つゾーン」のグローバル化が検討され、あらゆる措置を使用してNATOのポテンシャルをアジア太平洋地域へ拡大させる方針が明確になったと局長は評価した。局長によると、このプロセスはオーストラリア、日本、韓国、ニュージーランドなど、この地域におけるNATOのパートナー国に重点を置く形で進行するという。そのうえで局長は、「再び軍国化していく東京がいかなる遠慮もなく不可逆的にアジアをNATO化する必要性を論じている」ことに懸念を示した。
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