米国防総省の制裁リストのトップに掲載されたDJIは中国・深セン市に本社を置く、世界最大のドローンメーカーとして有名。だがDJI製造のドローンのほとんどは、個人や企業が娯楽や農業など純粋に民生用で使用している。それでも米国防総省は、DJIが自社の製品を刷新させるために米国とのビジネス上の結びつきを利用し、これが人民解放軍の戦闘能力の向上に利用されかねないと考えている。これこそ米国防総省が未然に防ごうとしていることだ。
DJI他、中国企業7社が制裁リストに入れられたことについてサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙は、これは米国が開発投資を始め、貿易などの商取引を制限することを意味すると解説している。米国は安全保障に対する懸念とは別に、これらの企業が中国人民解放軍と協力する恐れがあるために、中国の新疆ウイグル自治区における人権侵害に対する戦いという口実を使って制裁を正当化している。だがサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙は、こうした口実はすべて、米国が中国に経済的・情報的圧力をかける政策を正当し、同時に世界を一極体制に維持しようとするために使われているもので、空想に過ぎないと強調している。
米国は、中国の軍事産業における成功を虎視眈々と追っている。スプートニクは以前、米国防総省が、中国の第6世代戦闘機の製造が米国を凌駕する恐れがあるとして非常に警戒していると報じた。
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