NATO、英情報局トップら ロシアがウクライナに核兵器を使用する可能性についてコメント

北大西洋条約機構(NATO)のイェンス・ストルテンベルク事務総長は11日、ロシアがウクライナで核兵器を使用する兆候はないとの認識を示した。これまでに、英国政府通信本部(GCHQ)のジェレミー・フレミング長官も同様の考えを示している。
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ストルテンベルク事務総長は、12、13日に開かれるNATO加盟国防衛相会議を前に開かれた記者会見で、「ロシアが核兵器を使用する兆候はない」と述べた。一方で、警戒は維持する」とし、NATOが近く計画的な核抑止力に関連する演習を行うと明らかにした。
一方、GCHQのフレミング長官もBBCラジオに出演した中で、ロシアがウクライナで戦略核兵器を使用するために準備を行っている兆候は一切感じられないという見解を示している。
フレミング長官はロシアの軍事マシーンとプーチン大統領のこの戦争のやり方から判断すると、彼らの行動はドクトリンの枠内にとどまっており、核の使用に関してもドクトリンに乗っ取っていると理解できると指摘。「この道(編集:核使用)に沿って行動しているのであれば、その兆候を我々は気づいたはずだと思う」と語った。
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9月21日、プーチン大統領はロシア国民にむけて演説を行ったなかで、西側諸国は反ロシア政策のあらゆる限界を超え、ロシアに対して常時脅威を与えていると指摘し、ロシアの領土一体性と国民を守るために持っているすべての手段を使うと強調した。
核抑止についてのロシア連邦の国家政策の基礎についての大統領令には、その使用の条件について明確な記載がある。
大統領令には、ロシア領域またはロシアの同盟国を攻撃する弾道ミサイルが発射された、核兵器または別の大量破壊兵器がロシアおよびロシアの連合国の領域に対して使用された、重要性が極めて高く、それが機能停止した場合、核兵器の報復が不可能となる国家施設または軍事施設を敵が攻撃した、通常兵器を用いて、ロシアに対して国家の存在自体が脅かされるような攻撃が行われたという信憑性の高い情報が入った場合ロシアは核兵器の使用権を維持すると明記されている。
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