13日のニューヨーク外国為替市場では、円相場が一時、1ドル=147円台後半まで値下がりし、バブル崩壊直前だった1990年以来、約32年ぶりの円安水準を更新した。
日本の鈴木財務相と日銀の黒田総裁は米国のワシントンで開かれていたG20財務相・中央銀行総裁会議を終えて記者会見した。
鈴木氏は円安が再び加速していることについて「投機による過度な変動、これは容認できない。為替市場の動向を高い緊張感を持って注視しているところであり、過度な変動に対しては適切な対応を取りたい」と述べ、必要な場合には市場介入も辞さないという姿勢を示した。
また、黒田総裁は会見で、「日本の消費者物価の上昇率はコスト高を背景に生鮮食品を除くベースで2.8%の水準だが、欧米各国や多くの途上国と違って来年度以降は2%を下回る水準まで低下していくとみている。物価目標の持続的安定的な実現を目指して金融緩和を継続する」と説明した。
また、黒田総裁は会見で、「日本の消費者物価の上昇率はコスト高を背景に生鮮食品を除くベースで2.8%の水準だが、欧米各国や多くの途上国と違って来年度以降は2%を下回る水準まで低下していくとみている。物価目標の持続的安定的な実現を目指して金融緩和を継続する」と説明した。
欧米と日本の間の金利差については次のように評価した。
「欧米が8%、10%という非常に高いインフレのもとで金利を引き上げているのは適切で正しいと思うが、日本が金利を引き上げられないというのは、いかがかと思う。日本経済はコロナ禍を脱して消費や設備投資を中心に回復してきているがアメリカなどに比べると回復のテンポが遅いことも事実で、回復を支援していくことが必要だ。金利を上げられないという意味ではなくて経済物価に対して最も適切な金融政策や金利を考えると、いま金利を引き上げることは必要ないし適切ではない」
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