CSISの専門家によれば、ウクライナ情勢は、米国の軍産複合体の問題点、特にその停滞と増産の難しさを明らかにしている。そのため、地域紛争が起きれば、米軍はすぐに必要な兵器が無いという状態になるという。記事では「CSISの専門家が作成した台湾海峡での米中戦争における約20のシナリオでは、米国は『空対地』ミサイルと高精度長距離対艦ミサイルを1週間以内にすべて使い切った」と指摘されている。
同紙の指摘によると、米国の軍産企業が、財務上のリスクを理由に、米国防総省との間で軍需品の長期契約を結ぶことに消極的であることがこの問題の一因。さらに、中国が独占しているとされるレアアース(希土類金属)をはじめ、アルミニウム、チタン、マイクロエレクトロニクスなど、さまざまな素材や部品の入手やサプライチェーンにも問題がある。
記事の著者は、地対空ミサイル「パトリオット」や巡航ミサイル「トマホーク」などのミサイルの生産配備には何年もかかると指摘している。「ミサイルやシステムの種類によっては、製造に2年ほどかかるものもある」という。
中国の習近平国家主席は、16日に開幕した第20回共産党大会で報告を行い、台湾をめぐり、平和的な再統一を目指すが、武力行使は放棄しないと表明した。習氏はまた、その2027年の創設100周年までに中国人民解放軍を世界レベルの軍隊にするという目標を達成するために、引き続き軍改革を続ける意向も表明した。
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