イランの女子選手、ヒジャブ未着用で国際大会に出場 その後、音信不通に

韓国のソウルで今月16日に開かれたスポーツクライミングのアジア選手権で、イラン女子代表のエルナズ・レカビ選手(33)が頭部を覆うヒジャブ(スカーフ)を着用せずに出場した。レカビ選手はイランで起こっている抗議を支持するしるしとしてヒジャブを被らずに試合に出場したという。レカビ選手はイランで拘禁刑や罰金が科される可能性がある。The Nationalが報じた。
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レカビ選手は同大会で4位に入った。レカビ選手は登る前に髪をひとつに結んだ。イランでは、公共の場で女性は髪、首、肩を覆うスカーフを着用することが義務付けられている。
BBCによると、レカビ選手の家族や友人は17日、レカビ選手と連絡が取れなくなった。その前、レカビ選手はイランの当局者と一緒にいると話していたという。18日、在韓国イラン大使館はレカビ選手はテヘランへ向かったと発表した。
一方Sky Newsは消息筋を引用し、レカビ選手はパスポートと携帯電話を奪われたと報じている。またBBCによると、レカビ選手は19日にイランへ帰国する予定だったが、1日早くイランに向けて出発したという。
イラン大使館は「エルナズ・レカビ氏に関するすべてのフェイクニュースと虚偽情報を断固として否定する」と発表した。
レカビ選手は、ヒジャブを着用せずに公式な試合に出場した2人目のイランの女子選手となった。その前には、イランの女子ボクサー、サダフ・ハデム選手が2019年にヒジャブを着用せずにボクシングの大会に出場した。
イランでは、女性がプロスポーツに取り組むためには、コーチが女性であり、ヒジャブを着用して競技することが条件とされている。
イランで9月、マフサ・アミニさん(22)がヒジャブを「適切に着用していなかった」という理由で道徳警察に逮捕され、死亡する事件が起き、イランでは数週間にわたって抗議や騒乱が発生した。イランの国民はマフサさんの死をめぐり、道徳警察を非難している。公式発表によると、マフサさんは取り調べ中に心臓発作を起こし、その後すぐに病院へ搬送された。マフサさんはその3日後の9月16日に死亡した。
SNSには、抗議のため女性が自分の髪を切ったり、ヒジャブまたはルサリを燃やす動画が投稿されている。
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