NATOがアフガニスタンに残した爪痕 ロシア外務省報道官が指摘

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は19日、アフガニスタンの環境破壊や社会的混乱を及ぼした米国を中心とする北大西洋条約機構(NATO)による支配を批判し、1979年から約10年続いたアフガニスタン紛争時のソ連と同一視すべきではないと指摘した。
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ザハロワ報道官は、米軍が2017年4月にアフガニスタンで使用した非核兵器で史上最大の破壊力を持つといわれた爆弾「MOAB」・通称「全ての爆弾の母」を引き合いに出し、次のように主張している。

「(MOABは)ただ大量の民間人の命を奪ったわけではなく、深刻な病気の急増や土壌の生産性の低下などを誘発した。ソ連が進駐していた時にこんなことは起こらなかった。当時はアフガニスタン国民への大規模な援助や、社会・経済インフラの建設などが伴っていた」

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ザハロワ報道官はこのように指摘し、一部のアフガニスタン当局者による米国・NATOとソ連の進駐を同一視する声明に反論。ロシアのアフガニスタンへの貢献をより責任をもって評定すべきだとの考えを示した。
米国がアフガニスタンに残した爪痕については、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はこのごろ、「米国は長年の占領中にアフガニスタンの人々に与えた損害を補償すべき」と述べていた。また、米国とNATOの20年以上にわたる軍事プレゼンスとその政策失敗の結果、テロの脅威に関する問題を独自に解決できないことが明らかとなったと指摘した。
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