米国で開発中の小型原子炉、ロシア産ウランへの完全な依存に直面か

ロイター通信は20日、米エネルギー省の関係者を引用し、二酸化炭素削減やエネルギー安全保障の確保を目的とした次世代の小型原子力発電所について、それに必要な燃料を販売しているのロシア企業1社のみであるため、そのような原発を開発している米国企業は大きな問題に直面していると報じた。
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新しい原子炉は、高純度低濃縮ウラン(HALEU)を必要とする。HALEUは、ウラン235の濃縮度が最大20%のもの。HALEUを製造しているのは、ロシア国営原子力企業「ロシアトム」傘下の「テクスナベクスポルト(TENEX)」のみ。
ウラン価格が10年ぶりの高値に
欧米の企業は、HALEUを商業規模で製造することを計画しているが、それには決定が下されてから少なくとも5年はかかる。また米国は高濃縮ウランを希釈することで問題を解決することも試みているが、これも時間を要する。
消息筋によると、米国政府は同国が保有する高濃縮ウラン585.6トンのうちどれだけの量をこれらの原子炉に割り当てるべきかを評価する最終段階にある。
なお、2014年3月現在、日本はカナダ、英国、南アフリカ、オーストラリア、フランス、米国などとウランの購入契約を結んでいた。
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