米国で調査レポーターが行方不明 アフガニスタン駐留米軍の最後の日々を描いた本を執筆中

米国で調査レポーターが行方不明になったことが分かった。今から6ヶ月前、連邦捜査局(FBI)の捜査官が元ABC調査レポーターのジェームズ・ゴードン・ミーク氏のアパートを捜索。その後、ミーク氏は姿を消したという。米国のローリング・ストーン誌が、同氏を取り巻く状況について報じている。
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FBIの広報担当者は、捜査官が4月27日にミーク氏の自宅を訪問したと同誌に明らかにした。 また、ミーク氏は起訴されていないという。一方でABC は「ミーク氏は突然辞職した」と語っており、同テレビ局の同僚は「ミーク氏に何が起きたのか分からない」と話している。ミーク氏は、ABCに数年間にわたり勤務し、制作したドキュメンタリー番組でエミー賞の注目を集めた。
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事情に詳しい情報筋によると、FBI捜査官が捜索中にミーク氏のノートパソコンから機密情報を発見した。同誌によると、調査レポーターとしての活動のどの部分がFBIの興味を引いたのかは不明だという。ミーク氏は、テロリストや米国の民間軍事会社「ブラックウォーター」の創設者エリック・プリンス氏が関わる「極めて機密性の高いテーマ」に頻繁に取り組んでいた。

奇妙な偶然

同誌によると、ABCの姉妹会社である動画配信サービス「Hulu」は、ミーク氏の取材をもとにしたドキュメンタリー番組『3212 Un-Redacted』でエミー賞に向けてキャンペーンを行っていたが、ミーク氏が「どうやら無断で離脱した」時点でキャンペーンを中止し、結局このドキュメンタリー番組はエミー賞のノミネートには至らなかった。その番組は、アフリカで起きた4人の米軍特殊部隊兵士の死の真相を解明するという内容で、軍の最高レベルにおける隠蔽工作の証拠を番組中に示している。 ミーク氏のほかに、ABCのジャーナリストのブライアン・エプスタイン氏がこの番組の制作に参加していたが、ミーク氏が失踪する数カ月前に何の説明もなく同局を去った。エプスタイン氏自身はこの件に関するコメントを控えている。
さらに、失踪する数カ月前、ミーク氏は米大手出版社「サイモン&シュスター」からアフガニスタンに駐留した米軍部隊の最後の日々を描いた本の執筆を終えていた。ミーク氏は当時、SNSでもうすぐ発売予定のその本の写真を掲載していたが、FBIの家宅捜索の後、サイモン&シュスター社はその本の宣伝にミーク氏の名前を使うことを止め、同氏のSNSでもその本の写真が消えた。
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