米国ミシシッピ川、過去最低水位 米国経済を打撃か

北米では乾燥した天候によりミシシッピ川の水位がこれまでにないほど下がり、米国を経済危機の脅威にさらしている。米NBCテレビが伝えた。
この記事をSputnikで読む
同テレビのモーガン・チェスキー特派員は「ミシシッピ川のいくつかの区域の景色は極めて悲惨」とコメント。干ばつにより、かつて同河川の一部だった箇所は今では沿岸部と化していた。
浅瀬となったことから、農産物を積んだ艀(はしけ)の動きも鈍化、あるいは完全に止まっている。
農場を営むロジャー・スミットさんは「これほど低い水位は一度も見たことがない」と語る。このため大豆の収穫を先延ばししている。保管場所もなく、輸送に川が使えないためだ。
IT・科学
今夏の欧米、中国を襲った干ばつ 気候変動で威力が20倍も倍増
ミシシッピ川は貨物輸送の主な機能を担う。輸送規模は126億ドル(約18兆740億円)に上り、数万人の雇用を生み出している。
米国から輸出される穀物のうち60%は河川で輸送されるが、現時点で貨物船127隻と艀1800隻超が4つの閉鎖された水路で足止め状態だ。
スプートニク通信ではこれより前、異常気象が世界各地の経済を打撃していることを取り上げた。今年1月から6月期の世界の干ばつ被害額は1兆8千億円。欧州では過去500年で最悪とされる干ばつが襲い、川の水位が低下。石炭の輸送量の減少へとつながった。
関連記事
ミズーリ川の水位が低下し、130年前の沈没船が姿を現す 米国
庭の水撒きに罰金1000ユーロ 英国で干ばつからホースの使用が禁止
コメント