「西側の同僚たちは、(ウクライナによる汚い爆弾の製造が)すべて作り話であると根拠もなく否定し、あとでゼレンスキー政権を非難するためにロシアが自らそうしたものを作ろうと計画していると主張しているが、これはくだらない話だ」
これに先立ち、ロシア軍の放射線・化学・生物学防護部隊を率いるイーゴリ・キリロフ中将は、「汚い爆弾」の準備をウクライナ側が進めているとされる件について、「ウクライナの2機関が製造を引き受けており、すでに作業は最終段階に入っている」と明かしていた。
一方で米国、英国、フランスの3カ国は、ウクライナが「汚い爆弾」の使用準備をしているというロシアの主張を否定する共同声明を発表していた。
「汚い爆弾」は放射性物質と爆薬を含んだ爆弾、装置のこと。核爆発の効果による被害を目的とする核兵器と異なり、通常の爆発で放射性の汚染物質を拡散させるもの。露国防省によると、ウクライナで使用された場合、放射性物質は最大1500キロ離れた地点まで飛散する。その場合、国境を越えポーランドを「覆う」可能性もあるという。
「バルダイ国際討論クラブ」はロシアと国際社会の対話を促進するために2004年に設立され、毎年会議が開かれている。第1回がロシア北西・ノヴゴロド州のバルダイ湖で行われたことからその名前がつけられた。今回は19回目で、「覇権後の世界、皆のための正義と安全」という題目で、24~27日にかけてモスクワで開かれている。会議には様々な分野の専門家、知識人、政治家らが参加し、国際情勢や経済、社会問題についての分析、議論、解決策の提案を行う。
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