新型コロナウイルス

「ダイヤモンド・プリンセス」の歴史は繰り返されるのか?ニュージーランドに到着したクルーズ船で新型コロナ集団感染

ニュージーランドの国営ラジオ局RNZは25日、2年にわたる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック以来、初めてニュージーランドに到着したクルーズ船の乗客およそ130人がコロナウイルスに感染していると報じた。
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クルーズ船「オベーション・オブ・ザ・シーズ」には、乗客およそ5000人、乗員およそ1300人が搭乗している。乗船のために12歳以上の乗客は全員新型コロナウイルスワクチンを接種し、PCR陰性証明書を提示しなければならなかった。「オベーション・オブ・ザ・シーズ」は25日、タヒチ島からニュージーランドに到着した。乗客はタヒチでPCR検査を受けていた。RNZは26日、陽性反応を示したすべての人を7日間隔離するよう保健省が指示したと報じた。また、陽性者の同室者にはマスクの着用や抗原検査を毎日受けることが義務付けられているという。
オタゴ大学(ニュージーランド)の公衆衛生学の教授、マイケル・ベイカー氏は、クルーズ船は感染症の発生で「悪名が高く」、「状況は2020年以降に大きく変化」し「船上にはCOVIDが存在することになり、これは避けられない。クルーズ船にはさまざまな港から人々が乗ってくる」が、この状況がコロナウイルスの新たな変異株や波の出現につながる可能性は低いとの見方を示した。

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の検疫

パンデミック発生当初の2020 年2月初旬、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」における集団感染が世界中で報じられた。80歳の乗客が新型コロナウイルス感染症に罹患していたことがわかり、同月4日、日本の横浜港で「ダイヤモンド・プリンセス」の検疫が実施された。乗員乗客3711人のうち合計712人が感染し、13人が死亡した。検疫は2月19日に終了し、新型コロナウイルス感染が確認されなかった乗客の下船が始まった。
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」
当時、 神戸大学教授(感染症学)の岩田健太郎氏「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船した経験として、感染拡大を防ぐ管理が不十分だと指摘した。人々は船内を自由に歩き回り、マスクを着用していない医療従事者もいたと語った。ウイルスがいるかもしれない危険な「レッドゾーン」とウイルスがいない安全な「グリーンゾーン」の区別がなく、常駐しているプロの感染対策の専門家もいなかったと指摘した。
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